不登校は、生徒自身やその家族にとって非常に悩ましい問題です。
学校に行けないということは、進路に不安を抱えるだけでなく、社会的な問題を引き起こす可能性もあります。
そのため、多くの人が「高校生の不登校はやばい!」と感じていることでしょう。
しかし、不登校になったからといって、必ずしも人生が終わるわけではありません。
本記事では、不登校になった後の人生や不登校の進路への影響についても触れ、具体的にどのような問題があるのか解説していきます。
1.高校で不登校はヤバい?人生が終わりとされる3つの理由
高校で不登校になると、その後の人生に深刻な影響を及ぼすとされています。
就職や進学の選択肢が限られ、社会での信用性が失われることはもちろん、人間関係が希薄になり、孤立することも多く見られます。
不登校になってしまった場合、将来の展望が見えにくくなり、悩みや苦しみを抱えることになるかもしれません。
そこでこの章では、高校で不登校になると人生にどのような影響を与えるのか、そしてその後の進路について考えていきます。
1-1. 就職や進学の選択肢が減る
高校を卒業しないことで、就職や進学の選択肢が大幅に減少します。
例えば、多くの企業は高卒以上を採用基準としているため、高校を中退することで就職先が限られてしまいます。
また、高校卒業資格を持たない場合、大学や専門学校へ進学することもできません。
これにより、将来的に自分がやりたいことができなくなる可能性があります。
さらに、進学する場合にも大学への進学は難しくなります。
高校卒業資格がない場合、通信制高校や夜間学校での単位修得を行い、高卒認定試験に合格しなければなりません。
また、大学に入学するためには高校卒業資格だけでなく、高い学力も求められます。
不登校になった場合、学校の授業についていけずに学力が落ちることがあり、大学受験には不利になることが多いため、進学の道も閉ざされる可能性があります。
1-2. 人間関係が希薄になり孤立する
高校において人間関係はとても大切です。
しかし、不登校になってしまうと、日常的な学校生活から離れ、同級生たちとのコミュニケーションが希薄になるため、孤立してしまうことが多いです。
また、学校に通わなくなることで、友人関係が断ち切れることもあります。
このように、社会に出て生きていくうえで人間関係は重要な要素の1つです。
不登校によって人間関係が希薄になると、就職活動や進学先の選択においても不利になる可能性があります。
1-3. 社会での信用性が失われる
高校で不登校になると社会的信用性が失われ、将来的に様々な不利益を受ける可能性があります。
例えば、就職活動では応募者の学歴や出席状況が重要視されるため、欠席期間が長い場合には不利になることがあります。
また、公務員試験などの資格取得においても、学歴や出席状況が重要視されることがあります。
さらに、信用性が低いと社会的評価が下がり、人間関係や結婚などの幅広い人生に影響を及ぼす可能性があります。
これらのことから、不登校になってしまうと将来の人生設計に影響を及ぼすことがあるため、早期の対策が必要です。
2.不登校になった高校生が進めるその後の進路は?
不登校になった高校生が進めるその後の進路は以下の3つあります。
- 通信制高校や認定校に転入する
- 専門学校や短期大学部への進学する
- 就職する
2-1. 通信制高校や認定校に転入する
高校で不登校になってしまった場合、通信制高校や認定校に転入することが選択肢の一つとなります。
これらの学校は、出席義務が緩和されており、柔軟な学習スタイルで学べます。
通信制高校では、教材や課題が郵送やインターネットで提供され、自分のペースで進めることができます。
また、認定校は通常の高校と同様の教科や授業があるため、学校生活を取り戻すこともできます。
さらに、通信制高校や認定校に進学することで、高校卒業資格を取得することができるため、就職や進学の道も広がります。
ただし、自分で時間管理をしっかり行い、毅然と学習に取り組むことが求められます。
2-2. 専門学校や短期大学部への進学する
高校を中退してしまった場合、次の進路として専門学校や短期大学部への進学が考えられます。
これらの学校は高卒以上を対象にした教育を提供しており、高校卒業資格がない人でも入学することができます。
専門学校は職業訓練校としての役割を持っており、実践的なスキルを身につけることができます。
短期大学部は2年間の教育課程を提供し、専門的な知識を身につけることができます。
また、卒業後に大学への進学もできます。
高校卒業資格がなくても、専門的な知識や技術を身につけることで、社会での就職につながる可能性があります。
2-3. 就職する
高校で不登校になった場合、進学することができないと考える人が多いかもしれませんが、就職することも一つの選択肢です。
就職する場合、高校卒業資格がないために就職できないということもありますが、中卒や高卒程度の資格があれば、専門的な技能や能力を身につけることができる職業に就くことも可能です。
また、高卒程度の資格を持つ場合、職業訓練校や専門学校などでさらに資格を取得することもできます。
不登校になっていた期間は職務経験として認められないため、就職する場合は不登校になった経緯について説明が必要になる場合がありますが、誠実に対応し、自分の経験を前向きに捉えることが大切です。
3.高校生で不登校になった時の単位はどうなる?
高校生にとって、単位は進級や卒業に必要不可欠なものです。
しかし、不登校により授業を受けずに過ごしてしまうと、その単位について不安になることでしょう。
この章では、高校生が不登校になった際に、どのように単位を認定され、取り戻し、補うことができるのかについて解説します。
単位取得のための制度や方法を理解して、効率的に対処していきましょう。
3-1. 欠席日数や出席率によって単位が認定されない場合がある
高校生が不登校になると、出席日数や出席率が足りないために単位が認定されない場合があります。
各学校の教育委員会が設定した欠席日数や出席率を満たしていないと、単位が取得できないことがあります。
このため、不登校になる前に学校側と相談し、欠席日数や出席率の制限を理解しておくことが重要です。
また、これらの制限を超えてしまった場合は、単位を補う方法を模索することが必要です。
3-2. 補講や別室での勉強で単位を取り戻すこともできる
不登校により単位が不足してしまった場合、学校によっては補講や別室での勉強を通じて単位を取り戻すことができます。
具体的には、学校が用意した補習授業や、個別指導による授業などがあります。
この場合、単位を取り戻すためには自発的に積極的に取り組む必要があります。
また、この方法で取得できる単位には、不足分だけではなく余剰分も含まれる場合があるため、将来的に卒業時の単位数を超えてしまう可能性がある点にも留意が必要です。
3-3. 高校卒業資格認定試験などの制度を利用して単位を補う方法もある
不登校で単位を取りこぼした場合、高校卒業資格認定試験などの制度を利用して単位を補うことができます。
高卒資格認定試験は、高校卒業と同等の学力を持っていると認められた場合に受験できる試験であり、試験に合格すれば高校卒業資格が認められます。
この試験を受けることで、高校で履修していなかった科目を補うことができ、単位を取り戻すことができます。
また、学校によっては、不登校生に対して独自の補習授業を行っている場合があります。
これらの授業に参加することで、単位を取り戻すことができる場合もあります。
しかし、どちらにしても、時間的な余裕がある場合や、高校卒業後に進路を考える場合が多いため、高卒資格認定試験は有効な選択肢となります。
4.不登校になったとき高校を卒業する方法は?
不登校になってしまった場合でも高校を卒業する方法は以下の3つがあります。
- カウンセリングやサポートを受けて卒業を目指す
- 最低限の単位を取得する
- 学校と両親、第三者などと協力して卒業を目指す
4-1. カウンセリングやサポートを受けて卒業を目指す
不登校になった場合、まずは原因を見つけることが大切です。
原因がわからないままに学校に通うことはストレスがたまるため、不登校が長引いてしまうこともあります。
そのため、カウンセリングやサポートを受けることが重要です。
カウンセラーは、生徒と話をし、原因を探ることで、適切な解決策を見つけるお手伝いをします。
また、生徒が抱える問題を解決することで、自信がつき、学校に復帰することができます。
このように、原因を探り、解決することで、高校卒業を目指すことができます。
4-2. 最低限の単位を取得する
高校を卒業するためには一定の単位が必要ですが、不登校で授業に出席できなかった場合でも、学校の認定基準に従って最低限の単位を取得することで卒業が可能です。
具体的には、自学自習で補習を受ける、別室での勉強や補講を受けるなど、様々な方法があります。
また、高校卒業資格認定試験などの制度を利用することで卒業資格を取得することもできます。
このような方法で最低限の単位を取得し、卒業資格を得ることができれば、高校卒業を目指すことができます。
4-3. 学校と両親、第三者と協力して卒業を目指す
不登校により高校を卒業するためには、学校や家族、その他の関係者と協力して、卒業を目指すことが大切です。
家族とのコミュニケーションを深め、一緒に卒業を目指すことで、支え合いながら学業に取り組むことができます。
また、学校の担任教師や相談窓口を利用し、必要な情報やサポートを受けることも重要です。
さらに、地域のボランティア団体や教育支援機関など、第三者からの支援を受けることも有効です。
一人で悩まず、周囲のサポートを受けながら、少しずつ目標に向かって進んでいくことが、不登校により高校を卒業するために必要なことです。
5.高校生の不登校はヤバいのかのまとめ
このページでは、高校生が不登校になった場合の進路や将来への影響や、卒業の方法について解説してきました。
不登校は将来の人生や進路に影響が残ることがあり、早期の対応が必要です。
高校を卒業しなかった場合、就職や進学に大きな影響が出る可能性があります。
しかし、高校卒業資格認定試験などの制度を利用することで、高校卒業資格を得ることができます。
不登校になった場合は、早期の対応と努力で卒業を目指すことが重要です。
周りの人々と協力し、支援を受けながら一歩ずつ前進していきましょう。