高校生の不登校には様々な原因がありますが、その中で親のせいであるケースもあります。
不登校が親のせいなのか、親以外のせいなのかを見極めることが大切です。
この記事では、高校生が不登校になる原因としてよくあるパターンと、不登校の親が取るべき対応について詳しく解説します。
1.高校生が不登校になる原因は親のせい？
高校生の不登校の原因は必ずしも親のせいとは限りません。
親以外で不登校の原因となる理由は以下の３つがあります。
- 学校でいじめられているから
- 勉強や部活動のストレスに押しつぶされたから
- うつ病や体調不良で学校に行く気が起きないから
1-1. 学校でいじめられているから
親のせい以外の不登校の原因の１つ目は学校でのいじめです。
学校でいじめられると、被害者は身体的・精神的な負担を強いられ、不登校につながることがあります。
被害者は学校に行きたくなくなり、学校という場所そのものに対してトラウマを抱くようになることがあります。
また、いじめに遭ったことを親に話しにくいため、放置されているケースもあります。
学校でいじめられているかどうかは、本人が話すことができない場合もあります。
以下のような行動がある場合は、いじめられている可能性があるので、親は注意して見守ることが大切です。
- 学校に行きたくないと言い出す
- 学校から帰宅したら、すぐに部屋に入ってしまう
- 食欲がなくなったり、夜泣きが増えたりする
- 身体に傷をつけられている場合がある
親がいじめに気づいたら、子供に対して安心して話せる環境を作り、できるだけ具体的な話を聞くようにしましょう。
さらに、学校と協力して解決策を探り、繰り返しいじめが起きないように対策を講じることが重要です。
1-2. 勉強や部活動のストレスに押しつぶされたから
親のせい以外の不登校の原因の２つ目は勉強や部活動のストレスです。
高校生は多忙なスケジュールや進路に対する不安、成績や部活動の成果に対するプレッシャーなどからストレスを感じやすく、それが不登校につながることがあります。
また、受験勉強によるストレスで不登校になる場合もあります。
ストレスを感じやすい高校生は、以下のような傾向があります。
- スケジュールが多忙で自由な時間が少ない
- 成績や部活動の成果に対するプレッシャーを感じている
- 勉強に苦手意識を持っている
- 友達との人間関係に悩んでいる
- 学校や家庭での問題に対処できないストレスを感じている
1-3. うつ病や体調不良で学校に行く気が起きないから
親のせい以外の不登校の原因の３つ目はうつ病や体調不良です。
うつ病は、気分の低下や興味の喪失、エネルギーの低下、自尊心の喪失など、様々な症状が現れる病気です。
うつ病によって、学校に行く気力や意欲が低下し、不登校になることがあります。
また、体調不良によっても、学校に行くことができなくなることがあります。
体調不良の原因としては、身体的な病気や、不規則な生活リズム、過剰なストレスなどが考えられます。
うつ病や体調不良による不登校は、本人や家族にとって深刻な問題です。
まずは、病院での治療が必要です。
また、学校との連携も重要です。
病状や治療の進捗状況を学校に報告し、出席停止の手続きや学校との調整を行うことが必要です。
このような病気による不登校は、簡単に解決できるものではありませんが、本人や家族が適切な治療と学校との連携を行うことで、徐々に回復していくことができます。
2.高校生の不登校の親が取るべき対応方法
親のせいで子供が不登校になってしまったり、親のせいで不登校が長引いたりするケースもあります。
そこで子供が不登校になった時の親の取るべき対処方法を３つ紹介していきます。
- 子供を否定しないで話を聞く
- 無理に学校に行かせず休ませる
- カウンセリングや支援団体を活用する
- 転校や編入を勧めてみる
2-1. 子供を否定しないで話を聞く
高校生が不登校になった場合、親は子供の気持ちを理解し、対応することが求められます。
まず、子供を否定せずに、彼らの話を聞くことが重要です。
子供は不登校になった理由を自分で把握していない場合があります。
そのため、親は静かに子供の話を聞き、適切なアドバイスを与える必要があります。
また、子供が話したことを真剣に受け止めることで、子供が自分の気持ちに向き合うことができるようになることもあります。
親は子供に対して、叱るのではなく、共感し、一緒に問題を解決していこうという姿勢が必要です。
このようにして、親が子供の気持ちを理解し、話を聞くことで、子供が不登校から立ち直ることができる場合があります。
2-2. 無理に学校に行かせず休ませる
子供が不登校になった場合、一時的な休暇期間を設けることが有効な場合があります。
ただし、このような対応は、単なるサボりや逃げではなく、深刻な問題を抱えている子供たちにのみ適しています。
以下に、子供を休ませる際に親が考慮すべきことをいくつか紹介します。
・規則正しい生活リズムを維持すること
子供は、規則正しい生活リズムを維持することが重要です。
家族は、子供に正しい食事や十分な睡眠を提供し、適切な時間に起床するようにサポートする必要があります。
・自己評価の向上
不登校になった子供たちは、自己評価が低下することがよくあります。
親は、子供にポジティブなフィードバックを提供し、自己肯定感を向上させるようにサポートすることが重要です。
・ストレス解消
ストレスを感じることが不登校の原因となる場合があります。
家族は、子供にストレスを感じないような環境を提供し、リラックスする時間を作ることが重要です。
親は、子供を休ませることが適切であると判断した場合、この期間中に子供たちが適切なサポートを受け、問題が解決するようにする必要があります。
2-3. カウンセリングや支援団体を活用する
高校生が不登校になった場合、親はカウンセリングや支援団体を活用することが重要です。
不登校は一人で抱え込んでしまうと解決が難しくなります。
まずは、カウンセリングセンターを訪れて専門家から相談を受けることが大切です。
カウンセリングセンターでは、心理的な問題を解決するためのカウンセリングを行ってくれます。
支援団体には、親と子供のコミュニケーションを円滑にするための研修やセミナー、相談に乗ってくれる専門家がいる団体もあります。
カウンセリングや支援団体は、家族の問題を解決するための手段として有効な方法です。
親子で相談し、専門家のアドバイスを取り入れることで、不登校児の改善につながるでしょう。
2-4. 転校や編入を勧めてみる
子供が不登校に陥ってしまった場合、転校や編入を勧めることも一つの解決策となることがあります。
新しい環境での出会いや刺激を通じて、モチベーションの回復につながることが期待できます。
ただし、転校や編入にはいくつかの注意点があります。
まず、転校や編入先の学校の教育方針やカリキュラムを確認することが重要です。
現在の学校と大きく異なる場合、子供が適応できない可能性があるためです。
また、転校先の学校で友達を作れるかどうかも心配事の一つとして挙げられます。
特に、入学時期や進級のタイミングがずれる場合、他の生徒たちとの距離が広がってしまうこともあります。
最後に、子供自身の意見も尊重することが大切です。
転校や編入を勧めることで、親の意図とは反対に、ストレスが増える場合もあるためです。
まずは子供と話し合い、一緒に考えることが大切です。
3.不登校の高校生の親が避けるべきNG行動とは？
親のせいで不登校が長引いてしまうことがありますが、それは親がNG行動をとってしまっているからです。
そこでこの章では不登校の親が避けるべきNG行動の３つ解説していきます。
- しつこく説教すること
- 優しくし過ぎること
- 学校への圧力をかけること
3-1. しつこく説教すること
不登校の高校生にとって、親の説教は重荷となることがあります。
しかしながら、親の説教がうまくいけば子供を再び学校に戻すことができるかもしれません。
親がNG行動をしないように気を付けることで、子供の心を開いて聞いてもらうことが大切です。
ここでは、しつこく説教することがNG行動である理由と、しつこく説教しないための方法を紹介します。
・しつこく説教することの問題点
子供が不登校になってしまった背景には、学校生活での悩みやトラブルがあることが多いです。
そのような状況にある中で、親からの説教はよけいにプレッシャーとなり、子供の心を閉ざしてしまうことがあります。
また、不登校の原因が複雑である場合、親の説教だけで解決することは困難です。
・しつこく説教しないための方法
親がしつこく説教することを避けるためには、子供の話を真摯に聞くことが大切です。
子供の言葉に耳を傾け、自分の意見を押し付けずに、共感してあげることが必要です。
また、説教をする前に、子供と話し合い、どのような支援が必要なのかを共有することが重要です。
子供自身が、どのような対応が必要かを自己認識することができるようになれば、不登校から抜け出すきっかけになるかもしれません。
3-2. 優しくし過ぎること
不登校の子どもを抱える親は、子どもを心配してしまい、ついつい優しくし過ぎてしまうことがあります。
しかし、過剰な優しさは子どもにとって逆効果になることもあります。
例えば、学校に行きたくないと言っているのに、子どものわがままを許してしまったり、自分で考えさせずに甘やかしすぎたりすることで、子どもが自立心を失ってしまうことがあります。
また、親が過剰なストレスを感じている場合、子どもに対して過剰な期待をかけたり、過剰な責任を押し付けたりすることもあります。
これは子どもにプレッシャーを与えることにつながり、不登校の原因となる場合もあります。
親が優しくし過ぎることは、子どもにとっても親にとってもマイナスの影響を与えることがあるため、程よい距離感を保つことが大切です。
子どもの気持ちを理解しながらも、必要な場合は厳しく接することも必要です。
3-3. 学校への圧力をかけること
不登校の高校生の親が、学校への圧力をかけることはNG行動の一つです。
学校側が保護者からの圧力を感じたり、高圧的な態度をとられたりすると、本人との信頼関係を損ねることになります。
また、学校に対する不信感や敵対心を抱かせることになり、本人の不登校に拍車をかけることになる可能性があります。
代わりに、学校とのコミュニケーションを大切にし、協力して問題解決に向けて取り組むことが大切です。
保護者と学校の間には、相互理解や共感、協力関係が必要です。
保護者は、学校が抱える課題や問題点を理解し、その解決に向けて協力することが大切です。
一方で、学校側も、保護者が抱える悩みや不安に寄り添い、解決に向けて最大限のサポートをすることが必要です。
そのためにも、教師やカウンセラーなど学校の関係者との対話や相談を通じて、本人を支援することが求められます。
不登校の原因は親のせいなのかについてのまとめ
高校生の不登校は多様な原因が考えられますが、親のせいである場合もあります。
不登校の高校生の親が取るべき対応には、以下のポイントが挙げられます。
- コミュニケーションを大切にすること
- 心理的な支援を受けること
- 学校への圧力をかけず、自己肯定感を高めること
一方、避けるべきNG行動には以下が挙げられます。
- しつこく説教すること
- 優しくし過ぎること
- 学校への圧力をかけること
親が子どもに対して理解を示し、適切な支援を提供することが不登校の改善につながります。
また、専門家の助言や支援を受けることも大切です。
不登校の原因や状況は人それぞれ異なるため、親が子どもと向き合う上で一人で悩まず、周囲の人々と協力しながら取り組んでいくことが大切です。
