不登校の子供を育てる親であれば、お子さんのプライドの高さについて悩んだことがあるかもしれません。
なぜプライドが高いのか、どのように接していけば良いのか、気になりますよね。
この記事では、不登校の子供がプライドが高い理由やその背後にある心理について解説します。
1.不登校の子供はプライドが高いことが多い理由を解説
不登校の子供がプライドが高い理由を知ることは、親として理解を深める第一歩です。
彼らがなぜプライドが高いのか、その背後にある心理を解き明かしていきましょう。
1-1.完璧主義な傾向がありちょっとの失敗で挫折しやすいから
完璧主義な傾向を持つ不登校の子供は、ちょっとした失敗に対して過剰な反応を示し、それが挫折へとつながることがあります。
例えば、学校でのテストで高得点を取ることを求める一方で、一つでも低い点数が出ると自己評価が大きく揺らぎます。
彼らは自身に非常に高い基準を設け、それを満たせないと自己価値を見失い、学校への抵抗感や不登校の意欲を抱くことがあります。
また、スポーツやクラブ活動などの競技でも同様の傾向が見られます。
例えば、サッカーの試合でミスをしてしまった場合、プライドが高い子供は自己嫌悪に陥り、チームメイトや監督からの評価に対して敏感に反応します。
挫折感から次第に練習や競技へのモチベーションが低下し、結果的に不登校に繋がることがあるのです。
1-2.プライドが高い子供はストレスを溜めやすいから
プライドが高い子供は、一般的にストレスを溜めやすい傾向にあります。
彼らは自己評価や他者の評価に対して非常に敏感であり、自分自身に対して高い要求や期待を抱いています。
そのため、自分が期待に応えられないと感じたり、他人からの評価が低いと感じたりすると、大きなストレスを抱えることがあります。
以下に、プライドが高い子供がストレスを溜めやすい理由を具体的に示します。
・パフォーマンスのプレッシャー
プライドが高い子供は、自身の能力や成果に対して高い期待を抱いています。
そのため、学校の成績やスポーツの競技などで常に最高のパフォーマンスを求められると、ストレスを感じます。
・自己批判と比較
プライドが高い子供は自己評価が厳しく、他人と自分自身を比較しやすい傾向があります。
自分と他人を比べて劣っていると感じると、自己評価が下がり、ストレスを抱えます。
・失敗や挫折への反応
プライドが高い子供は、失敗や挫折を受け入れがたいと感じることがあります。
そのため、失敗や挫折が起きると、自己否定や自己嫌悪の感情が強まり、ストレスを溜め込むことになります。
・非効率なパフォーマンス
プライドが高い子供は、完璧を求めるあまりに自己のパフォーマンスに過度なエネルギーや時間を費やすことがあります。
結果として、疲労やストレスが蓄積されることがあります。
このようにストレスを溜めやすいため不登校になってしまうケースがあります。
2.プライドが高い不登校の子供への親の接し方を解説
プライドが高い不登校の子供との接し方は、親にとって重要な課題です。
彼らが抱えるストレスや挫折感に寄り添い、建設的な関係を築くことが求められます。
この章では、プライドが高い子供への親の接し方について解説します。
2-1.挑戦して失敗しても叱らない
プライドが高い不登校の子供に対して、親が接する際の重要なアプローチの一つは、挑戦して失敗しても叱らず、行動したことを褒めることです。
彼らは自己評価に厳しい傾向があり、失敗や挫折に強い負の感情を抱えることがあります。
そのため、親が叱りや批判を行うと、彼らのプライドが傷つき、より閉じこもってしまう可能性があります。
代わりに、親は挑戦すること自体を評価し、行動したことを褒めることに注力しましょう。
以下に具体的なアプローチを示します。
・努力と行動への賞賛
子供が新しいことに挑戦したり、困難に立ち向かったりする姿勢を見つけたら、その努力を称えましょう。
例えば、以下のような言葉で褒めることができます。
「君は新しいことにチャレンジしていて勇気があるね。」
「この問題に取り組もうとする姿勢は素晴らしいよ。」
・失敗を学びの機会として捉える
失敗を避けることは難しいものです。
失敗が起きた場合、親は否定的な反応ではなく、学びの機会としてポジティブに捉えましょう。
子供に対して次のようなメッセージを伝えることができます。
「失敗は成功への道のりの一部だよ。次回はどうやって改善できるか考えてみましょう。」
「君が挑戦したこと自体が素晴らしい。失敗しても、それは成長の一歩だと思っているよ。」
・目標設定と進歩の認識
子供が目標に向かって努力している姿勢を見逃さず、進歩や成果を認めましょう。
具体的な目標を設定し、進歩した点を子供と一緒に振り返ることが重要です。
目標設定: 「この課題を完成させるために、どのようなステップを踏むと良いと思う?」
進歩の認識: 「君の努力が実を結んでいるよ。この問題を解けたことは大きな進歩だね。」
挑戦と行動を評価し、ポジティブなフィードバックを与えることで、プライドが高い不登校の子供の自信を育み、成長を促すことができます。
2-2.子供のありのままの姿を受け入れる
プライドが高い不登校の子供への親の接し方のもう一つの重要なアプローチは、子供のありのままの姿を受け入れることです。
彼らは自己評価が厳しく、自身の弱点や欠点を受け入れることが難しい場合があります。
そのため、親が子供の個性や特性を理解し、受け入れる姿勢を持つことは、子供の自尊心や安心感の構築に役立ちます。
以下に具体的なアプローチを示します。
・無条件の愛とサポート
子供に対して、自身の感じ方や思考パターンを尊重し、彼らを無条件で愛することが重要です。
彼らが不登校であっても、親は彼らを支える存在であることを示しましょう。
・開かれた対話と理解
子供の考えや感情を尊重し、彼らの立場や視点を理解するために対話を重視しましょう。
彼らが自分自身を表現できる安全な環境を提供し、彼らの思いや悩みに耳を傾けることで、彼らが自己を受け入れる手助けをします。
・強みの発掘と肯定
子供の個々の強みや才能を見つけ出し、それらを肯定的に評価しましょう。
彼らが得意とする分野や興味を活かす場を提供することで、自己肯定感を高めることができます。
・間接的なサポート
子供の不安やストレスに対して、直接的なアドバイスや解決策を求めず、間接的なサポートを行いましょう。
例えば、彼らの感情を共有し、一緒にリラックスできる環境を作ったり、自己ケアの方法を提案したりすることで、彼らが自己を受け入れる力を育むことができます。
子供のありのままの姿を受け入れることで、彼らは自己受容の力を身につけ、プライドによる制約から解放される可能性があります。
まとめ
不登校の子供がプライドが高い傾向にある理由と、親がどのように対処すべきかについて以下のポイントをまとめます。
不登校の子供がプライドが高い理由は、完璧主義な傾向や挫折しやすさ、ストレスの溜めやすさなどがあります。
挑戦して失敗しても叱らず、行動したことを褒めることが大切です。
努力と行動への賞賛を示し、失敗を学びの機会と捉えるよう促しましょう。
子供のありのままの姿を受け入れることも重要です。
無条件の愛とサポートを示し、子供の感情や考えを尊重し、開かれた対話と理解を提供しましょう。
強みを発掘し、肯定的に評価することで自己肯定感を高め、間接的なサポートを通じて彼らの不安やストレスを軽減することも効果的です。