不登校に悩む方々への支援は、学校の大切な役割の一つです。
しかし、現実には学校が不十分な対応をしてしまうこともあります。
もしかしたら、あなたはそんな経験をしているのかもしれません。
この記事では、不登校で学校は何もしてくれなくて不満なときに直面した場合の対処方法について詳しく解説します。
1.不登校の学校の対応に期待しすぎるのは良くない理由を解説
不登校の学校への対応に期待しすぎることは、時には現実的な問題にぶつかることもあります。
この章では、なぜ期待しすぎることが良くないのかについて詳しく解説します。
1-1.1クラスで30人前後の子供を見ているから
学校の先生方は、通常、1クラスに30人前後の子供を見守る責任があります。
そのため、不登校の子供一人一人に充分な時間や注意を向けることは難しいのが現実です。
以下は、この理由について詳しく説明します。
・先生の負担
1クラスで多くの生徒を管理するため、先生方は授業の進行や生徒の指導に忙殺されています。
個別の不登校生に対して十分な時間やサポートを提供することは、先生の仕事量を大幅に増やすことになります。
・公平性の問題
学校教育の基本原則の一つは、公平性です。
1人の生徒に対して過度な特別な配慮をすることは、他の生徒たちに対して不公平となりかねません。
・学校のリソースの制約
学校は限られた予算とリソースを持っており、それを多くの生徒に公平に配分する必要があります。
不登校生に特別な支援を提供するためには、追加の予算や人員を確保する必要があります。
・教育の継続性
学校は、生徒たちに教育を提供し続ける責任を持っています。
不登校生の教育に全力を注ぐことは、他の生徒たちの教育にも影響を及ぼす可能性があります。
1-2.不登校に対して専門的な知識を持っていない先生も多いから
不登校には様々な要因が関与しており、その解決には専門的な知識や理解が求められます。
しかし、現実には学校には不登校に関する専門的な知識を持っていない先生も多いです。
以下に、その理由と具体例を説明します。
・教育の専門性と範囲
先生方は幅広い教育領域にわたって専門知識を持っていますが、不登校に関連する問題は専門的な教育心理学やカウンセリングの知識を必要とする場合があります。
学校のカリキュラムではこれらの知識を網羅することは難しく、不登校に関する具体的な対応策には限界があることがあります。
・教員養成の課題
教員養成の過程で、不登校に関するトレーニングやカリキュラムが不足している場合があります。
不登校の要因や対応方法についての教育が不十分なため、先生方が専門的な知識を持ちにくくなっていると言えます。
・限られたカウンセリングリソース
学校内にはカウンセラーや専門家が常駐している場合もありますが、その数や時間的制約により、全ての不登校生に十分なサポートを提供することが難しい場合もあります。
1-3.教育熱心が先生ばかりではないから
不登校の問題に対して、教育熱心な先生が全ての解決策を提供するわけではありません。
以下に、教育熱心な先生だけが全てではない理由を解説します。
・先生の多様性
教師は人間であり、個々の教育スタイルや熱意は異なります。
一部の教師は非常に熱心であり、不登校生へのサポートに情熱を持って取り組むかもしれませんが、すべての教師が同じように教育熱心であるわけではありません。
・役割の制約
教師は学校内のさまざまな役割を果たすため、不登校生への対応に充分な時間とリソースを割くことができない場合があります。
教師は教育活動だけでなく、カリキュラム開発、評価、クラスの運営なども担当しています。
1-4.不登校問題で大事なのは親
不登校の問題において、親の存在と関与は非常に重要です。
以下に、なぜ不登校問題において親が重要なのかを解説します。
・ホームサポートの役割
学校だけではなく、家庭環境も子供の学校生活に大きな影響を与えます。
親が積極的に子供をサポートし、学習や社会的なつながりを促すことで、不登校問題の解決に寄与することができます。
・子供への信頼とコミュニケーション
親との信頼関係やオープンなコミュニケーションは、子供が不登校の問題を抱えた際に心理的な安心感を提供します。
親が子供の感情や悩みに対して理解を示し、適切なサポートを提供することで、子供は困難に立ち向かう自信を持つことができます。
具体的な親の取り組みとしては、以下のようなものが考えられます:
・積極的な関与とサポート
親は子供の学校生活を積極的にサポートし、学習環境や学校行事に関わることで子供の興味ややる気を引き出すことができます。
・コミュニケーションの充実
親と子供の間でオープンなコミュニケーションを図ることで、子供が抱える問題や悩みを共有し、解決策を一緒に考えることができます。
2.不登校の子供に学校が何もしてくれない時の親の対処方法
不登校の子供に対して学校が十分な対応をしてくれない場合、親がどのように対処すべきかを考えましょう。
この章では、親が自分の子供のために取るべき具体的な対処方法について解説します。
2-1.やってほしいこととやってほしくないことをはっきり伝える
学校が不十分な対応をしている場合、親は学校とのコミュニケーションを通じて自分の期待や要望を明確に伝えることが重要です。
以下に、具体的な対処方法をいくつかご紹介します。
・コミュニケーションを活発にする
学校との対話を促進し、子供の状況やニーズを的確に伝えることが重要です。
面談やメール、電話などを通じて、学校側に対して具体的な要望や不満を伝えましょう。
・やってほしいことを具体的に伝える
不登校の原因や支援の必要性について、学校に具体的な要望を伝えましょう。
例えば、特別な支援プログラムの提供や個別のケアを求めるなど、具体的なアクションを要求することが重要です。
・やってほしくないことも伝える
同時に、学校に対してやってほしくないことや避けてほしいアプローチについても明確に伝えましょう。
子供に対して過度なプレッシャーや負担をかけないよう求めることも重要です。
・具体的な提案や協力を提示する
学校が対応策を提案しづらい場合、親が主体的に具体的な提案や協力を行うことが有効です。
例えば、専門家の紹介や関連するサポートグループの情報提供など、学校と協力して解決策を見つける努力を行いましょう。
親が明確に期待や要望を伝えることで、学校とのコミュニケーションがスムーズになり、適切な対応が得られる可能性が高まります
2-2.転校させる
学校が不登校の子供に対して何の対応もしてくれない場合、転校を考えることも1つの選択肢となります。
以下に、転校を検討する際の親の対処方法をいくつかご紹介します。
・理由を明確にする
転校を検討する前に、なぜ転校が必要なのかを明確にしましょう。
学校が不適切な対応をしているか、子供の特定の問題が原因なのかを把握し、適切な転校先を選ぶための基準を持ちましょう。
・情報を収集する
転校先の学校や教育機関について情報を収集しましょう。
学校の教育方針やカリキュラム、不登校生への支援体制などを確認し、子供のニーズに適合する場所を探しましょう。
・子供との話し合い
転校については子供とも話し合いを行うことが重要です。
子供の意見や希望を聞き、転校が子供の将来や学校生活にどのような影響を与えるかを共有しましょう。
・サポートを受ける
転校に関する手続きや移行期間など、専門家や相談機関からのサポートを受けることもおすすめです。
必要な手続きや文書作成、転校後のサポートなど、円滑な移行をサポートしてくれる場合もあります。
転校は大きな変化となりますので、慎重に検討しましょう。
2-3.フリースクールに通う
学校が不登校の子供に対して何のサポートも提供してくれない場合、親はフリースクールを検討することができます。
以下に、フリースクールに通うことの親の対処方法をいくつかご紹介します。
・フリースクールの選択
地域にあるさまざまなフリースクールの情報を収集しましょう。
教育方針やカリキュラム、支援体制などを比較し、子供のニーズに合ったフリースクールを選びましょう。
・子供との話し合い
フリースクールへの通学については、子供との話し合いを行うことが重要です。
子供の意見や希望を聞き、フリースクールでの学びや社会生活についての理解を深めましょう。
・サポートを受ける
フリースクールの選択や手続きに関して、専門家や相談機関からのサポートを受けることができます。
フリースクールの選択において迷ったり、手続きや文書作成に困った場合には、専門家のアドバイスを求めると良いでしょう。
・学校との連携
学校が不登校の子供に対して何の対応もしてくれない場合でも、フリースクールへの通学を学校に報告しましょう。
連携を図ることで、学校側も子供の状況を把握し、必要なサポートや協力を提供してくれる可能性があります。
まとめ
不登校の学校の対応に期待しすぎるのは良くない理由:
- 1クラスで30人前後の子供を見ているため、1人の子供に十分なサポートを提供できないことがある。
- 先生の中には不登校に対して専門的な知識を持っていない人もいる。
- 教育熱心な先生ばかりではなく、対応に差があることもある。
- 不登校問題で大事なのは親の役割や関与度であること。
不登校の子供に学校が何もしてくれない時の親の対処方法:
- やってほしいこととやってほしくないことをはっきり伝える。
- 転校を検討する。
- フリースクールに通う。