不登校は、子どもの発達段階や家庭環境、学校生活など様々な要因によって引き起こされることがあります。
不登校に陥ってしまった中学生や高校生、そしてその保護者や教師の方々が、どのようにして不登校状態から脱することができるのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、不登校が治るきっかけや期間について解説します。
不登校に悩む方々にとって、この記事が少しでも役に立てば幸いです。
1.【中学生・高校生】不登校が治って学校に行けるようになったきっかけは?
不登校が治るきっかけは、人それぞれ異なります。
しかし、様々なきっかけがある中でも、特別な人からの言葉をもらったり、学校生活に対する環境が変わったり、話せる相手ができたりすることが、不登校状態から抜け出す大きな一歩となることが多いです。
また、不登校経験者の話を聞くことや、専門のカウンセリングや治療を受けることも有効な手段です。
この章では、不登校状態から脱するためのきっかけについて5つ紹介します。
不登校に悩む方々にとって、この章が不登校状態から脱するための一助となることを願っています。
1-1.尊敬している特別な人からの言葉をもらったから
尊敬している人からの言葉は、不登校から抜け出すきっかけになることがあります。
その人が、自分を信じてくれたり、自分の才能を見抜いてくれたり、自分にとって大切なことを教えてくれたりすると、自信や希望を持つことができます。
例えば、先生や家族、友人や有名人、スポーツ選手や芸術家、起業家や社会人など、尊敬している人は誰でも良いです。
具体的には、以下のような言葉が、不登校からの脱出に役立つことがあります。
「君には素晴らしい才能があるよ」
「何でもできると思うよ」
「大丈夫、一緒にがんばろう」
「あなたの気持ち、わかるよ」
「自分を信じて、前に進もう」
このような言葉を聞くことで、自分に自信を持つことができます。
また、特別な人からの言葉を聞いたことで、その人への感謝や尊敬の念が強まり、人とのつながりを大切にするようになることもあります。
例えば、ある高校生が不登校になった原因は、学校生活での人間関係のトラブルでした。
そんな中、尊敬する先生から、「君は本当に優秀な生徒だ。君の才能を生かすためにも、学校に来てほしい」と言われ、その言葉に励まされて学校に復帰することができました。
このように、尊敬する人からの言葉は、不登校から抜け出すための重要なきっかけのひとつです。
1-2.クラス替えなどで学校にいる嫌いな人と関わらなくて済むようになったから
不登校の原因のひとつに学校内での人間関係のトラブルが挙げられます。
特にクラス替えや学年が上がると、新たな人間関係の構築や既存の関係の修復が必要になります。
そういった状況に苦しんでいた生徒が、クラス替えや転校などで嫌いな人と距離を取ることができたり、新たな友人を作ることができた場合には、不登校から脱却するきっかけになることがあります。
また、学校以外での居場所やコミュニティを見つけることで、自分らしく生きる自信をつけることができる場合もあります。
例えば、スポーツや文化活動、ボランティア活動、アルバイトなどを通じて新たな出会いがあった場合には、その中で自分自身を発見し、不登校の原因を克服するきっかけになることがあります。
以下に、クラス替えなどで嫌いな人と関わらなくて済むようになった場合の具体例を示します。
- 転校して新しいクラスで友達ができた
- 同じクラスだったけど、クラス替えで嫌いな人と離れられた
- 部活動に入ったことで、同じ趣味を持つ友人と交流できるようになった
1-3.家族・学校の人以外で話せる人や友人ができたから
不登校の生徒にとって、家族や学校の人以外で話せる相手がいることは非常に重要です。
友人や先輩、もしくは専門の相談員やカウンセラーなどがその例です。
不登校生は一人で悩みや不安を抱えがちであり、話す相手がいないことが更に不安や孤独感を助長してしまいます。
そのため、話し相手がいることで心の負担を軽減でき、不登校の克服に繋がることがあります。
また、話す相手がいることで自分の気持ちや考えを整理し、気持ちの切り替えや前向きな気持ちになることもできます。
例えば、学校外で趣味を通じて出会った友人との交流が増え、学校の友人とも関係が改善することで、学校に行くことが少しずつ楽しくなり、不登校から脱出するきっかけになることがあります。
また、不登校の経験がある先輩や、カウンセリングで出会った相談員との会話を通じて、自分以外にも同じような悩みを抱える人がいることを知り、自分自身も克服できると思えるようになることもあります。
また、インターネット上には、不登校の体験談や解決策を提供しているコミュニティやサイトがあります。
これらの情報を活用することで、同じ境遇にある人たちと交流を持ち、自分が抱える問題の解決策を見つけることができるかもしれません。
ただし、信憑性のある情報源から情報を得るように注意しましょう。
1-4.不登校経験者の話しを聞いたから
不登校を経験した人の話を聞くことで、同じ状況にあると感じ、気持ちが楽になることがあります。
不登校の原因や克服方法など、実際に経験した人から聞くことで、自分の問題を客観的に見ることができ、解決策を見つけるきっかけになることがあります。
また、不登校を経験した人は、同じ悩みを抱えている人にアドバイスや励ましの言葉をかけることができます。
例えば、不登校を経験したAさんが、同じように不登校になってしまったBさんと出会ったとします。
AさんがBさんに「私も以前は不登校だったけど、○○ということをして克服できたよ」と話したところ、Bさんは同じような方法で自分も克服できると思い、前向きになれるかもしれません。
また、AさんがBさんに「私も苦しい時期を乗り越えたよ。君もきっと大丈夫だよ」と励ましの言葉をかけることで、Bさんは自信を取り戻せるかもしれません。
不登校経験者の話を聞く方法としては、以下のようなものがあります。
オンラインコミュニティやSNSの掲示板で他の不登校経験者と交流する。
不登校支援団体やカウンセリング機関が主催するセミナーやワークショップに参加する。
自分の周りにいる不登校経験者の友人や知人から話を聞く。
1-5.カウンセリングや病院で治療を受けたから
不登校が治るきっかけの一つに、カウンセリングや病院での治療があります。
不登校には心理的な問題が関係していることが多く、専門家のアドバイスや治療を受けることで回復につながる場合があります。
具体的には、以下のような治療方法があります。
- カウンセリング:心理士やカウンセラーと話すことで、不登校の原因を探り、心理的なサポートを受けることができます。
- 薬物療法:うつ病や不安障害などの病気に対して、薬を処方して治療することがあります。
- 病院での入院治療:重度の不登校やうつ病、自殺未遂などの場合は、病院での入院治療が必要な場合があります。
これらの治療を受けることで、心理的な問題を解消することができ、不登校からの復帰につながることがあります。
ただし、治療の選択は個人によって異なるため、自分に合った治療方法を専門家と相談することが大切です。
また、治療を受ける場合でも、周囲のサポートや励ましを受けることが重要です。
2.【中学生・高校生】不登校はどれくらいの期間で治るのか?
不登校は一度発症すると治るまでに時間がかかる場合があります。
治療を受けたり、学校や家族のサポートを受けたりすることで改善することができますが、それでも治るまでには時間が必要です。
不登校が治るまでにかかる期間についてより詳しく見ていきましょう。
2-1.治るまで3ヵ月~1年程度かかるのが普通
不登校の治療期間は、その原因や状態によって異なりますが、一般的には3ヶ月から1年程度かかることが多いです。
不登校になる前の状態に戻るだけでなく、その後の学校生活に向けての準備や、社会生活におけるストレス管理などが必要になることがあるため、長期的な支援が必要な場合もあります。
ただし、不登校になってからすぐに治るわけではありません。
治療期間中は、継続的な支援が必要であり、患者本人や家族、学校関係者などが連携して取り組む必要があります。
治療期間中は、患者本人が希望する進路や就職などについても考慮して、適切な支援を行うことが大切です。
2-2.原因が分かっていると不登校は早く治る
不登校の治療期間は個人差がありますが、原因が分かっている場合、治療が早く進むことが知られています。
不登校の原因は、家庭環境や学校環境など多岐にわたりますが、それぞれの原因に応じた治療が必要です。
原因が分かっていない場合、治療に時間がかかることがありますが、原因が分かっている場合は、適切な治療を早期に開始できるため、治療期間が短くなることがあります。
原因を特定するために、不登校者本人や家族、学校の教職員といった関係者とカウンセリングや面談を行い、態度や言動、状況などを把握することが重要です。
また、精神科や心療内科などでの専門医の診察も必要です。
原因が分かれば、個々に合わせたカウンセリングや治療法を選択することができます。
まとめ
不登校が治るきっかけとしては、家族や学校の人以外で話せる人や友人ができたこと、自分の興味や才能に合った活動を見つけたこと、不登校経験者の話を聞くこと、カウンセリングや病院で治療を受けたことが挙げられます。
不登校が治る期間は、3ヶ月から1年程度が普通であり、原因が分かっている場合は早く治る傾向があります。
治療のために病院やカウンセリングを受ける場合、治療内容や進め方によって期間は変わってきます。
不登校は、生徒や家族、学校が力を合わせて取り組むことが大切です。
生徒自身が原因を見つめ、適切な治療を受け、必要な支援を受けながら徐々に学校に戻り、社会生活に復帰することが目標となります。