不登校でゲームに没頭してしまう子どもたちが増えています。
親や教育関係者は、その姿に心配や不安を感じていることでしょう。
子どもたちのゲーム依存症や学校への復帰が遅れる可能性について、どうすればよいのでしょうか?
この記事では、不登校とゲームの関係性について深く掘り下げ、ゲーム依存症に関する情報や対処法を紹介します。
また、ゲームを禁止するべきか、それとも買ってあげるべきかについても考えていきます。
子どもたちの健やかな成長を願う親御さんや教育関係者の方々は、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.不登校でゲームしかしない依存症になる理由
不登校でゲームに没頭する子どもたちがゲーム依存症になる原因は、複数の要素が絡み合っていることが指摘されています。
この章では、不登校でゲームに没頭する子どもたちがゲーム依存症になる理由について、具体的に掘り下げていきます。
ゲーム依存症について深く理解し、対処法を知ることで、子どもたちの健やかな成長をサポートすることができます。
1-1.ゲームを使ってストレスを発散しているから
不登校でゲームに没頭する子どもたちがゲーム依存症になる理由の1つに、ゲームを使ってストレスを発散していることが挙げられます。
学校生活におけるストレスや不安などをゲームで忘れ、リラックスすることでストレスを解消していると考えられています。
また、ゲームにはエネルギーを回復させる仕組みがあるため、プレイすることで自分自身のエネルギーを補充し、リフレッシュする側面もあります。
例えば、学校での人間関係に悩み、家に帰ってからはゲームで友達と遊ぶようになったA君がいます。
ゲームの中で自分が勝利することでストレスが解消されることを体験し、ゲームに熱中するようになりました。
また、ゲームの中で行動することでエネルギーが回復することもあり、リフレッシュできると感じたため、ますますゲームに没頭してしまったということが考えられます。
このように、ストレス解消やエネルギー回復を目的としてゲームに没頭することが、不登校でゲーム依存症になる一因となります。
ただし、ゲーム自体が悪いわけではありません。
適度に楽しみ、バランスのとれた生活を送ることが重要です。
1-2.ゲーム内のコミュニティが自分の居場所となり寂しさを紛らわしているから
不登校で家にいる時間が増えると、社会的な繋がりが失われ、孤独感を感じやすくなります。
そのため、ゲーム内のコミュニティが彼らにとっては重要な居場所となることがあります。
ゲーム内のコミュニティに参加することで、オンライン上で友達を作り、共通の趣味を持つ人々と交流できるため、不登校生にとっては安心感や快適な環境が得られることがあります。
しかし、ゲーム内のコミュニティは現実世界の社会的なつながりを置き換えるものではありません。
現実の人間関係やコミュニケーション能力を磨くことが重要であるため、ゲーム内での社会的繋がりに過度に依存することは望ましくありません。
具体例:
- ゲーム内のチャットやボイスチャットで、共通の趣味を持つ人々と交流することで、不登校生が孤独感を紛らわしている。
- 不登校生がオンライン上での友達と現実世界で会うことができないため、ますますゲーム内のコミュニティに依存してしまうことがある。
- ゲーム内のトラブルやいじめに巻き込まれて、心身ともに傷ついてしまうこともある。
1-3.学校がないとやることがなくて暇になるから
学校に行かない生活を送ると、やることがなく暇になることが多いです。
この暇さを埋めるために、ゲームをすることが一つの選択肢となっていることがあります。
学校に行かないという状況は、学校に行く生徒とは異なり、授業や課題が決まっていないため、自分でやるべきことを見つける必要があります。
しかし、そのような自発的な行動をとることが苦手な場合、ゲームで時間をつぶすことが簡単な選択となってしまいます。
また、ゲームにはクエストやミッションがあり、それらを達成することで達成感を得ることができます。
学校に行かないという不登校状態になると、自分が達成したいことが見つからない場合があります。
このような場合、ゲーム内での達成感を得ることで、自分に自信を持つことができるようになります。
しかし、ゲームを繰り返し行うことで、現実から逃げるための手段となってしまい、依存症に陥る可能性があります。
このため、不登校状態の生徒にとっては、ゲーム以外の選択肢を提供することが重要となります。
2.不登校の中学生や高校生のゲームをいきなり禁止するのは危険な理由を紹介
不登校の中学生や高校生がゲーム依存症に陥ってしまった場合、その依存症を改善するためには、ゲームを禁止することが必要な場合があります。
しかし、いきなりゲームを禁止してしまうことは、危険な結果を招く可能性があります。
問題が発生する理由や解決策について、詳しく紹介していきます。
2-1.暴れて物を壊したり暴力をふるってくる可能性がある
不登校の中学生や高校生がゲーム依存症になっている場合、その症状が悪化してしまうことを危惧して、保護者や学校がゲームを禁止することがあります。
しかし、ゲームをいきなり禁止することは、本人にとってストレスがたまり、暴れたり物を壊したりする可能性があると言われています。
特に、ゲームが唯一の楽しみである場合や、ストレスを解消するためにゲームに頼っている場合には、禁止によるストレスが大きくなります。
その結果、暴力をふるったり、壊したりする可能性が発生します。
2-2.親子関係が大きく悪化するから
不登校でゲームに依存している中学生や高校生にゲームを禁止することは、親子関係を悪化させる可能性があると言われています。
ゲームは、若者にとって重要なコミュニケーションツールであり、友人との関係を築くために利用されていることが多いため、禁止されると孤立感や不安感が増大する可能性があります。
また、ゲームを禁止すると、不登校であること自体を否定されたような気分になり、反発心を持つことがあります。
このような反発心が高まると、学校への復帰や社会復帰が遠のいてしまうことがあります。
親は、ゲームを禁止することで子供を教育しようとする一方で、逆効果になってしまうこともあるため、十分に考慮が必要です。
3.不登校の子供にゲームを買うときの注意点
不登校の子供にゲームを買うことは、親が子供に対してエンターテイメントを提供する方法の1つです。
しかし、ゲームを買う前には、注意点を把握しておくことが重要です。
この章では注意点について詳しく説明し、子供にゲームを買う前に知っておくべきことをまとめています。
3-1.ゲームをやることでストレス発散してエネルギーを貯めるという側面もある
不登校の子供にとってゲームはストレス発散の手段として機能する場合があります。
例えば、学校に行けないことで感じる寂しさや不安をゲームで紛らわすことで、心のバランスを保とうとすることがあります。
また、ゲームの中での達成感やコミュニケーションが、現実世界でのストレスを和らげることにも繋がる場合があります。
ただし、長時間ゲームをすることで健康に害を及ぼすこともあります。
親は子供が健康になるために、適切な休憩時間や運動を取り入れた適度なゲームの時間管理をすることが重要です。
また、ゲームをやり過ぎることで他の楽しみを失うこともあります。
親は子供に、ゲーム以外の興味や趣味を持つことを促すことも必要です。
不登校の子供にとってゲームは、ストレス発散の手段として機能することもあるので、親は子供がゲームをやる理由について理解し、適切な時間管理と、ゲーム以外の楽しみを持たせることが必要です。
3-2.ゲームをやらせたら熱中してしまう可能性は高いことを知っておく
不登校の子供にゲームを買う場合、熱中してしまう可能性があります。
ゲームは多くの場合、プレイヤーを夢中にさせるストーリーや世界観、報酬やランキングなどの要素が含まれているため、簡単に中毒になってしまうことがあります。
このような状況になると、子供は他の活動に興味を持つことが難しくなり、ゲームに集中することになってしまいます。
このような状況は、ゲーム依存症と呼ばれる問題に発展する可能性があります。
ゲーム依存症は、一度ゲームにはまると、自己管理が難しくなり、長時間プレイしてしまうことがある状態です。
そのため、ゲームによって引き起こされる熱中症に陥ってしまうことがあります。
3-3.もしゲームを買い与えるならルールを親と子供が一緒に作る
不登校の子供にゲームを買うとき、ルールを親と子供が一緒に作ることは非常に重要です。
ゲームには楽しみながらもルールを守ることが求められます。
ルールを作ることで、子供は自分が何をすべきか明確になり、自制心を育てることができます。
親子でルールを作ることで、子供がゲームに没頭しすぎたり、親が子供に過剰に干渉することを防ぐことができます。
また、ルールを守ることができた場合は、子供に適切な報酬を与えることで、やる気を引き出すこともできます。
以下は、親子でゲームのルールを作るためのポイントです。
- 子供の年齢や性格、やりたいゲームに応じてルールを設定する。
- 適切な時間帯や時間制限を設ける。
- 家族の時間や勉強、運動などの優先順位を決める。
- オンラインゲームの場合は、相手とのマナーについてもルール化する。
- ルールに違反した場合は、どのようなペナルティを課すか決める。
親と子供でルールを決めることで、ゲームを楽しむ上でのマナーやルールを身に着けることができます。
また、ルール遵守が自然と身に付くことで、社会生活においても大切なことが身に付くことになります。
4.不登校の子供がゲームに依存してしまったときの親が取るべき対応
不登校の子供がゲームに依存してしまった場合、親は子供の健康や学校生活を守るために適切な対応が必要です。
ただし、依存症とは一朝一夕に治るものではありません。
親が正しいアプローチを取らなければ、状況を悪化させる可能性があります。
そこで、子供がゲームに依存してしまった場合に、どのように対応するべきかについて、適切な方法やアプローチを取るための具体的な手順を解説します。
4-1.良好な親子関係を作り話し合いができる状態にする
不登校の子供がゲームに依存してしまった場合、まずは親子関係を改善することが大切です。
ゲームに熱中している子供に対して親が一方的に怒ったり、叱りつけたりするだけでは、子供はゲームに逃げ込んでしまう可能性があります。
良好な親子関係を築くことで、子供が話しやすい雰囲気を作り出し、自分の気持ちを素直に話せるようになります。
具体的な対応策としては、以下のようなものがあります。
子供の話をしっかり聞く
子供が話したいことを聞くことが大切です。
何を話しているのかを理解し、共感することで子供は親に対して心を開き、自分の気持ちを素直に話すようになります。
認める気持ちを示す
子供がゲームに熱中する理由は様々ですが、ゲームでの成果や達成感を感じている場合が多いです。
そんな時には、子供のゲームプレイを認め、褒めることで自信を持たせてあげましょう。
一緒に過ごす時間を作る
子供と一緒に過ごす時間を作り、子供がゲーム以外にも楽しいことがあることを伝えることが大切です。
例えば、一緒においしいものを食べに行ったり、映画を観に行ったりするなど、子供の興味に合わせたアクティビティを提案しましょう。
親子関係を改善することで、子供は親に対して信頼を持ち、自分の気持ちを素直に話せるようになります。
話し合いを通じて、子供がゲーム以外の楽しいことを見つけることができれば、ゲーム依存症から脱することも可能になるでしょう。
4-2.生活リズムを整えるルールを親と子供が一緒に作る
子供がゲームに依存してしまっている場合、生活リズムが崩れている可能性が高いです。
親は、子供と一緒に正しい生活リズムを作ることが重要です。
以下は、親と子供が協力して作ることができる生活リズムのルールの例です。
- 毎日決まった時間に起きるようにする。
- 毎日決まった時間に寝るようにする。
- 毎日の食事を決まった時間に食べるようにする。
- 毎日の勉強や運動の時間を決める。
- 毎日決まった時間にシャワーを浴びるようにする。
- 毎日の家事の時間を決める。
これらのルールを親と子供が一緒に作ることで、生活リズムを整えることができます。
このルールを守ることができるようになると、子供は自然とゲームに依存する時間を減らすことができるようになるでしょう。
親が子供に対してルールを一方的に押し付けるのではなく、一緒にルールを作ることで子供に責任感を持たせることができます。
また、ルールを作ることで、子供にとって自分自身をコントロールできることの重要性を理解させることもできます。
4-3.ゲーム以外の楽しいことにチャレンジすることを勧める
ゲームに依存してしまった子供にとって、別の楽しい活動に興味を持つことが大切です。
親は、子供に何が楽しいかを聞き、一緒に活動を選んで提供することができます。
以下は、親が子供に提案できる活動の例です。
- スポーツ:野球、サッカー、テニスなど、子供が興味を持つスポーツを選びます。
- アート:絵画、彫刻、陶芸など、子供が興味を持つものを選びます。
- ミュージック:楽器の演奏、歌唱、音楽制作など、子供が興味を持つ音楽活動を選びます。
- 自然散歩:公園や自然の中で散歩することは、ストレスを減らすのに役立ちます。
- ボランティア:地域のボランティア活動に参加することで、自己肯定感を高めることができます。
親は、子供が楽しむことができる別の活動を提供することで、ゲームへの依存から解放されるようになります。
また、子供と一緒に新しいことに挑戦することで、親子関係も深まります。
しかし、子供に対して強制的に別の活動を提供することは避け、子供自身が興味を持って取り組めるものを選ぶようにしましょう。
4-4.カウンセラーや医療機関など専門機関に相談する
不登校の子供がゲームに依存してしまった場合、親が専門機関に相談することは非常に重要です。
カウンセラーや心理学者、教育相談員など、専門的なアドバイスや指導を受けることができます。
こうした専門家たちは、不登校やゲーム依存などについて幅広い知識と経験を持っています。
子供の問題を診断し、解決策を提供することができます。
専門機関に相談することで、以下のようなメリットがあります。
- 子供の問題を正確に診断してもらえる
- 子供が抱えている問題に合わせたアドバイスや指導がもらえる
- 親自身のストレスや不安を解消することができる
- 子供の行動を観察し、改善策を提案してもらえる
ただし、専門機関に相談する前には、子供の状況や問題点を十分に把握し、相談内容を整理することが重要です。
また、子供が専門機関に通うことに抵抗がある場合は、親自身が相談を受けることから始めることもできます。
親が問題について学び、解決策を模索することで、子供にとって良い影響を与えることができます。
まとめ
不登校でゲームに依存してしまう子供について、親が取るべき対応について以下のポイントが挙げられます。
・依存症の心配があるか?
ゲームに依存している状態が長期間続くと、依存症のリスクがある。
しかし、必ずしもすべての子供が依存症になるわけではなく、環境や個人差も影響する。
親は子供のゲームプレイ状況を見守り、必要に応じて専門機関に相談することが重要。
・ゲームを禁止するべきか、買ってあげるべきか?
ゲームを完全に禁止することは、子供の関心を逆効果にする可能性がある。
代わりに、子供が健康的な生活リズムを保ち、ゲーム以外の楽しいことを見つけられるように、親が助けることが重要。
親と子供が一緒にルールを作り、ゲーム時間を制限することも有効である。
・専門機関に相談することの重要性
専門家の助言を得ることは、子供が依存症に陥っている場合や、問題が深刻な場合に特に重要である。
カウンセラーや医療機関などが相談できる専門機関であり、親が受けるべき支援がある。
以上のように、子供の健康的な成長のために、親は子供のゲームプレイ状況を見守り、適切な対応を取ることが重要です。
よく見られている関連記事
→不登校で何をさせるについての記事はこちら
→不登校でYouTubeばかりについての記事はこちら
→不登校でゲームは飽きるについての記事はこちら
→不登校の運動不足についての記事はこちら
→不登校の体力低下についての記事はこちら