子どもが不登校で学校とのやり取りが苦痛で悩んでいる親は少なくありません。
学校への出席や欠席届けの提出、先生との連絡や面談など、さまざまなやり取りが必要ですが、不登校の子どもがいる場合、そのすべてがストレスになることもあります。
この記事では、不登校の子どもを抱える親で学校とのやり取りが苦痛なケースや対処方法を紹介します。
1.子供が不登校で学校とのやり取りが苦痛なケース
子供が不登校になってしまうと、親御さんにとっては大きなストレスになります。
中には学校側の対応が不十分な場合もあり、更なるストレスを感じることも少なくありません。
そこで、以下の項目で子供が不登校の時に起こりがちな学校とのやり取りのケースをご紹介します。
- 毎日出欠の連絡をするのが精神的に苦痛
- 学用品やプリントの受け取り問題
- 給食費・教材費・PTA 会費の支払い問題
- 登校を促す学校側からの行動
1-1.毎日出欠の連絡をするのが精神的に苦痛
不登校の子供との学校とのやり取りの中で、毎日出欠の連絡は非常に重要ですが、親御さんにとっては精神的にも負担が大きなものとなっています。
親御さんは毎日学校に電話したりメールをしたりしなければならず、それが継続することでストレスを感じることがあります。
このような場合、以下のような問題が発生することがあります。
- 子供が出席しているかどうかを知らせるだけでなく、その日の様子や課題の進捗状況を報告する必要がある場合がある。
- 電話やメールのやり取りが長時間になってしまい、仕事や家事に支障をきたす場合がある。
- 長期間にわたって毎日連絡を取り続けることで、自分自身の精神的な負担が大きくなってしまう場合がある。
このような問題に対して、親御さんは自分自身のメンタルケアを怠らないようにすることが重要です。
1-2.学用品やプリントの受け取り問題
不登校の子供が学用品やプリントの受け取りに困る場合があります。
学校から連絡があったとしても、学校に取りに行くのが大変だと感じることがあるかもしれません。
また、もらえないプリントがあった場合にはショックを受けることもあります。
1-3.給食費・教材費・PTA 会費の支払い問題
子供が不登校の場合、給食費・教材費・PTA会費の支払いに関する問題が発生することがあります。
以下に、そのようなケースをいくつか紹介します。
- 給食費の支払いが困難で、止めたいと相談したが、なかなか止められなかった。
- 子供が不登校で教材が不要なのに、連絡ミスがあって教材費を請求された。
- 子供が通っていないのにPTA会費の支払いを要求された
これらの問題は、連絡ミス、学校とのコミュニケーション不足などが原因となって発生することが多いです。
また、不登校の子供を抱える親や家族にとって、これらの問題は精神的に負担となることがあります。
1-4.登校を促す学校側からの行動
不登校の子供を持つ親の中には、学校側からの対応に不満を持っている人もいます。
以下は、学校側からの不適切な対応に関する事例です。
・ケース1
ある母親は、学校から「学校でしっかりフォローするから、学校に来てください」と言われたにもかかわらず、学校では子供のフォローを全くしなかったと感じています。
そのため、子供は学校に行くのが苦痛になり、不登校の状況が悪化したケースがあります。
・ケース2
ある母親は、子供が帰りたいと言ったら帰ってもいいという条件で学校に行かせたにもかかわらず子供が家に帰りたがっても帰らせてもらえなかったと言います。
担任の先生以外の先生はその条件を知らなかったため問題が起こりました。
結果として、子供は学校に行くのが怖くなり、不登校の状況が悪化したケースがあります。
これらの事例からも、学校側の不適切な対応が、子供の不登校を引き起こす可能性があることがわかります。
2.不登校で学校とのやり取りが苦痛な時の対処方法
不登校の子供を持つ親御さんや関係者の方々は、子供の状況を改善するために学校とのやり取りが必要不可欠ですが、そのやり取りが苦痛な場合も多々あります。
この章では、そうした不登校の子供を持つ親御さんや関係者の方々が、学校とのやり取りが苦痛な場合にどのように対処するかについて解説します。
- 出欠の連絡の改善方法
- 学用品やプリントの受け取りの改善方法
- 給食費・教材費・PTA会費の改善方法
- 登校を促す学校側からの行動の改善方法
2-1.出欠の連絡の改善方法
子供が不登校の場合、学校との出欠の連絡は非常に重要です。
しかし、学校とのやり取りが苦痛な場合、連絡をとること自体がストレスとなってしまいます。
そこで、以下に不登校の子供の学校の出欠の連絡を改善する方法を紹介します。
- メールによる連絡:学校に出席・欠席をメールで伝えることで、電話や直接学校に出向く必要がなくなり、ストレスを軽減できます。
- 学校に行くときだけ連絡する:学校に行くだけ連絡をするようにすることで連絡の回数を減らすことができます
これらの方法を使うことで、学校とのやり取りが苦痛になることを避けることができます。
2-2.学用品やプリントの受け取りの改善方法
学校とのやり取りを改善するには、学用品やプリントの受け取りについても見直す必要があります。
以下に、改善方法を紹介します。
- 学用品の受け取りを本当に必要なもののみの受け取りに変更する
- 学校で配布される小冊子やポスター、チラシなど不必要なものを受け取らないようにする
- 学用品を受け取る方法を変更する
- 学校での受け取りを必要最低限にする
- 学校でプリントを配布する際に、不要なものは受け取らないようにする
- 月1回など、必要最低限の回数にまとめて受け取るようにする
これらの方法を実践することで、学用品やプリントの受け取りにかかる負担を軽減し、不登校の子供とのやり取りをスムーズにすることができます。
また、学校側にも事前に連絡することで、手続きのスムーズな実施が可能になるでしょう。
2-3.給食費・教材費・PTA会費の改善方法
不登校の子供を持つ親は、学校とのやり取りが苦痛な場合があります。
中でも、給食費・教材費・PTA会費の支払いは特にストレスとなるかもしれません。
ここでは、このような問題を解決するためのいくつかの改善方法を紹介します。
- 担任だけでなく、通級の先生や副校長にも連絡する。親が複数人に連絡をしていることを学校側が知っていると、必要な連絡が抜け漏れすることがなくなります。
- 年度終わりと年度初めに、連絡をすると漏れが少なくなります。
- 支払いが困難な場合は、学校に相談してみることもできます。
場合によっては、児童扶養手当や就学援助制度などの制度がある場合がありますので、利用することを検討してみてください。
以上のように、給食費・教材費・PTA会費の支払いについて、学校と相談することや、必要なものだけを受け取るようにすることで、ストレスを軽減することができます。
2-4.登校を促す学校側からの行動の改善方法
学校側に対して正直に、登校を促されることが本人や家族にとって負担である旨を伝えることが重要です。
その上で、子供の意志を尊重するために、自分自身のペースで登校できるように協力を依頼することが必要です。
以下に、そのための具体的なアプローチを挙げます。
学校側に説明する
学校側に対して、なぜ登校が難しいのかを説明することが大切です。
不登校の理由や不安などを具体的に伝え、理解を求めましょう。
周囲の理解を得る
不登校児童・生徒が周囲から理解されることは、大きな助けになります。
担任や学年主任などに、不登校の理由や状況を伝え、理解を得ることが必要です。
学校との協議
学校と家庭が協力して、登校が難しい状況を改善することができる場合があります。
学校側と相談し、個別に合わせた対応策を考えてもらうことが必要です。
子供の意志を尊重する
最も重要なことは、子供の意志を尊重することです。
子供が登校できるような環境が整うまで待ち、そのタイミングで自然な形で登校できるようサポートすることが必要です。
以上のように、学校側からの登校促進に対しては、正直に話し合いを行い、子供の意志を尊重することが重要です。
学校と家庭が協力して、適切な対応策を考えていくことが大切です。
不登校で学校とのやり取りが苦痛なときのまとめ
不登校で学校とのやり取りが苦痛な場合、親ができる対処方法について以下のようにまとめられます。
・学校とのコミュニケーションの改善方法
出欠の連絡については、LINEやメール、電話など、親と学校との間で最適な方法を採用することが重要。
学用品やプリントの受け取りについては、学校と相談して受け取る回数を減らしたり学校から送付してもらう方法がある。
・学校側からの登校促進への対処方法
子供の意思を尊重するため、学校側に登校を促されることについては、迷惑だと正直に伝えることが大切。
学校側に相談し、子供のペースに合わせた柔軟な対応をしてもらうように求めることも重要。
以上の対処方法を実践することで、不登校で学校とのやり取りが苦痛な状況から脱出し、子供が無理なく学校生活を送れるようになるでしょう。