中学生の女子が不登校になる理由は様々ですが、その原因を知り、的確な対応を行うことが大切です。
特に、親として自分の子供が不登校になってしまった場合には、どのような対応を取るべきか悩むこともあるでしょう。
そこで、本記事では中学生の女子が不登校になる主な理由や、親が取るべき対応などを紹介します。
1.中学生女子が不登校になる5つの理由を紹介
中学生の女子が不登校になる理由は多岐にわたりますが、その原因を正しく理解し、適切な対応をすることが大切です。
中学生女子が不登校になる主な理由について、以下の5つのポイントを紹介します。
- いじめまでいかなくても友人関係でトラブルがあったから
- 勉強が難しくて授業についていけないから
- 学校の先生とのトラブルがあったから
- 過干渉や威圧的な両親や両親の不仲など家庭環境によるもの
- 進路に不安を抱いているから
1-1.いじめまでいかなくても友人関係でトラブルがあったから
中学生女子が不登校になる理由の1つは、友人関係のトラブルです。
友達との関係が悪くなり、学校に行くことが辛くなったり、避けたいと感じるようになることがあります。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 友達からの仕打ちが原因で不登校になることがある。たとえば、イジメのような明確なものではないが、周囲から嫌がらせを受けたり、見下されたりするような場合がある。
- 女子特有のトラブルも原因の1つとなっている。たとえば、女子同士の陰口や取り巻きの形成、グループの内外の差別や排除、嫉妬や嫌がらせなどが挙げられる。
- 友達関係が崩壊した場合、思春期特有の感情や繊細な心の持ち主である女子には深刻な影響を与えることがある。
1-2.勉強が難しくて授業についていけないから
中学生女子が不登校になる理由の一つに、勉強が難しくて授業についていけないことがあります。
特に、女子生徒は集団授業での発言が苦手な場合が多く、自分の考えを言えずについていけなくなってしまうことがあります。
自己評価が低く、自分に自信が持てないために、勉強に取り組む自信が持てないということもが挙げられます。
また、授業についていけないことによるストレスやプレッシャーが原因で、不登校になることもあります。
1-3.学校の先生とのトラブルがあったから
中学生女子が不登校になる理由の一つに、学校の先生とのトラブルがあるというものがあります。
例えば、以下のような具体例が挙げられます。
- 厳しい授業態度についていけない
- 先生からの批判的な発言に傷ついた
- 何かあった時に話し合いをしてくれないなど、信頼関係が築けない
- 性的な嫌がらせをされた
中学生は自己肯定感が低く、自分を否定されると落ち込んでしまいがちです。
また、成績や進路に関わる授業が難しく感じると、先生に相談することもできず、自信を失ってしまうことがあります。
1-4.過干渉や威圧的な両親や両親の不仲など家庭環境によるもの
中学生女子が不登校になる原因の一つに、家庭環境によるものがあります。
特に、以下のような環境に置かれている女子生徒が不登校になることが多いとされています。
- 過干渉な両親:両親が勉強や部活動などに過度に口出しするため、女子生徒が自分のやりたいことをできなくなり、ストレスを感じることがあります。
- 威圧的な両親:家庭内で親から受ける圧力が強く、女子生徒が自分自身を表現することができず、不登校になることがあります。
- 両親の不仲:両親の仲が悪く、女子生徒がその状況に不安を感じることがあり、不登校につながることがあります。
1-5.進路に不安を抱いているから
進路に不安を抱く中学生女子は少なくありません。
進路に不安を抱く原因としては、自分が何をしたいのか分からない、高校選びが難しい、受験が不安であるなどが挙げられます。
これらの理由が重なることで、女子生徒は不登校に陥ることがあります。
具体例を挙げると、例えば女子中学生が進路に不安を抱く原因としては、以下のようなものが考えられます。
・自分が何をしたいのか分からない
- 将来の夢が見つからない
- 興味のあることがない
・高校選びが難しい
- 進学先を決めることができない
- 志望校と実力が合わない
・受験が不安である
- 学力が不足している
- 試験に弱い
- 過去の失敗がトラウマになっている
これらの原因から、女子中学生は進路に対する不安から学校に行けなくなることがあります。
2.不登校になった中学生女子に親にできること
中学生の女子が不登校になってしまう原因は様々ありますが、そのとき親はどのように対応すればいいのでしょうか。
この章では、不登校になった中学生女子に対して親ができることについて紹介します。
- 否定せずに子供の話を聞いて受け入れてあげる
- 子供の頑張りを褒めてあげる
- 学校を休んでもいいと伝える
- 学校以外の塾や家庭教師などの学習方法を提案する
- 保健室登校を提案する
2-1.否定せずに子供の話を聞いて受け入れてあげる
不登校になってしまった中学生女子にとって、親のサポートは非常に大切です。
その中でも、まずは否定せずに子供の話を聞いて受け入れてあげることが必要です。
不登校になった原因や理由は人それぞれであり、その状況や背景も様々です。
親は子供の話をじっくりと聞き、受け止めてあげることで、子供の信頼を得ることができます。
具体的な方法としては以下が挙げられます。
- 家族で話し合いの場を設ける
- 聞き役に徹することで、子供が話しやすい環境を作る
- 子供の話を中断せず、よく理解するように心掛ける
- 一度に解決策を求めず、子供が考えを整理できるように導く
親が子供の話を聞くことで、子供は自分の気持ちを整理し、原因や理由を見つけることができます。
また、子供は自分を理解してくれる家族がいると感じ、安心感を得ることができます。
親が子供の話を聞いて受け入れることで、以下のような効果が期待できます。
- 子供が自分の気持ちを吐露しやすくなる。
- 子供が自信を持ち、自己肯定感を高める。
- 子供が親に対して信頼感を持ち、より良いコミュニケーションが取れるようになる。
ただし、ただ受け入れるだけでなく、親が必要なときには適切なアドバイスをしたり、支援を提供することも大切です。
以下は、子供の話を聞くためのアプローチの例です。
- 聞き役に徹する。
- 意見やアドバイスを求められる場合は、子供の言葉に敬意を払いながら、適切な助言を提供する。
- 沈黙を許す。
- 話が終わった後は、子供の話を繰り返し確認する。
2-2.子供の頑張りを褒めてあげる
不登校になった中学生女子に対して、親ができることの一つに「子供の頑張りを褒めてあげる」があります。
不登校になった女子は、学校に行くことができずに、自分の価値観や自信を失いがちです。
そのような状況下で、親が子供の頑張りを褒め、励ますことは非常に重要です。
以下に、具体的なアプローチについて紹介します。
・日常生活における小さな成功に注目する
例えば、食事を食べたり、洗濯物を干したり、掃除をしたりといった日常生活において、子供が自分でやってみたり、うまくできたりしたことを褒めることで、自信をつけてもらいます。
・学校に行けないときでも、勉強しているときは評価する
学校に行けない女子は、家で勉強することが多いかもしれません。
そのようなときに、勉強していること自体を評価し、褒めることで、子供に自信をもたせます。
・進歩があるかどうかを見守る
学校に行けない女子は、学校の授業に追いつくのは難しいかもしれません。
しかし、少しずつでも進歩があれば、それを褒めることで、子供に自信を与えることができます。
親が子供の頑張りを褒め、励ますことで、子供の自信を取り戻すことができます。
不登校になってしまった女子には、何かを成し遂げることができたという自信を持ってもらうことが、学校に戻る第一歩となるかもしれません。
2-3.学校を休んでもいいと伝える
不登校になってしまった中学生女子にとって、学校に行くことがストレスや苦痛になってしまっていることがあります。
そんな時、親が学校に行かなくてもいいという言葉をかけることで、気持ちが楽になることがあります。
そのため、親は子供に対して学校に行くことが必要であることを強要するのではなく、子供が自分で学校に行くことを決められるようにすることが大切です。
具体的には、以下のようなことが考えられます。
- 学校に行かなくても、その日や週にどの程度勉強をするかを子供と一緒に話し合う
- 学校に行けなかった理由を聞き、理解を示す
- 学校に行けなかった日でも、子供が家で過ごしやすいように工夫する(例えば、リラックスできる環境を整える、好きなものを食べさせるなど)
親が学校に行くことを決めることは、子供がより不安になってしまうことがあります。
子供に対して、自分で自分の学校生活をコントロールできるようにすることが大切です。
2-4.学校以外の塾や家庭教師などの学習方法を提案する
中学生女子が不登校になった場合、親ができることの一つに、学校以外の学習方法を提案することが挙げられます。
例えば、以下のようなものがあります。
- 塾や家庭教師に通う
- オンライン学習を利用する
- 教科書や参考書を読んで自主学習する
- 読書や映画などの教材を利用して学習する
これらの方法を提案することで、不登校期間中でも学習を続けることができます。
また、学習することで、自信をつけることもできます。
不登校期間中に自分で学ぶことができたことは、自信に繋がります。
ただし、学習方法を提案する際には、中学生女子の興味や得意分野、学習スタイルに合わせた提案を行うことが重要です。
自分に合わない学習方法を押し付けられると、ますます学習に抵抗を感じてしまいます。
親は、子供の意見を聞きながら、一緒に学習方法を考えていくことが大切です。
2-5.保健室登校を提案する
不登校の中学生にとって、一歩学校に戻るのは大きな一歩です。
そこで、保健室登校を提案することができます。
保健室登校は、保健室で勉強することができる制度で、心身の状態が不安定な生徒が利用することができます。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
- 静かな環境で勉強することができるため、学校の中で最も落ち着ける場所である保健室で勉強できるため、集中力が上がる可能性があります。
- 学校に行くことによって、学校に慣れていき、不安感を和らげることができます。
- 学校で保健室登校制度を利用することによって、授業に取り残されることなく、クラスと同じペースで勉強することができます。
保健室登校は、学校によっては規定日数以上の欠席をした場合のみ利用できる場合があります。
また、状況によっては、心療内科の紹介やカウンセリングなどの対応が必要になる場合があります。
親としては、学校と相談し、保健室登校を利用することができるかどうか確認し、必要であれば専門家の支援を受けながら、子供が学校に戻ることをサポートしてあげることが重要です。
2-6.不登校支援をしている団体に相談する
中学生女子が不登校になった場合、親が一人で対応するのは困難です。
そこで、不登校支援を行っている団体に相談することをおすすめします。
不登校支援団体には、専門的な知識を持つスタッフがおり、不登校生徒とその家族に向けた様々な支援を提供しています。
例えば、個別のカウンセリングや、学校復帰支援、家族向けの相談支援などがあります。
また、不登校支援団体は、地域によっては無料で相談に応じている場合もあります。
相談内容によっては、専門機関の紹介も行っていることがあります。
不登校支援団体に相談することで、家族だけでは気付かなかった問題点や解決方法が見つかることもあります。
そのため、まずは不登校支援団体に相談することが大切です。
中学生女子の不登校の理由についてのまとめ
中学生女子が不登校になる理由はさまざまで、いじめ、学業や人間関係のストレス、家庭環境などが挙げられます。
不登校になった場合、親は以下のような対応が必要です。
- 子供の話を聞いて受け入れる
- 子供の頑張りを褒める
- 学校を休んでもいいと伝える
- 学習方法を提案する
- 保健室登校を提案する
- 不登校支援をしている団体に相談する
親は子供と向き合い、子供の気持ちを汲み取りながら適切な対応をすることが必要です。